保育士の子育ての悩み|19年働いて気づいた理想と現実

保育士の子育ての悩みは、意外と人には話しにくいものです。
「保育士だから、子育ても上手なんでしょう?」
私自身、これまで何度もそう言われてきました。

でも、本当は違いました。

保育園では冷静に子どもたちと向き合える私も、
自分の子育てでは思うようにいかず、
何度も悩み、後悔してきました。

この記事では、
保育士として19年間働いてきた経験と、3児の母としての実体験から、
保育士でも子育てに悩むこと、
そして「知識があっても子育ては難しい」と感じたことをお話しします。


保育士の子育ての悩み|仕事ではできても家庭では難しかった

「保育士だから安心ですね」
「子どもに怒ったりしないんでしょう?」

そんな言葉をかけてもらうことがよくありました。

でも私は、
保育士だからこそ苦しくなったこともたくさんありました。

「子どもの気持ちを受け止めることが大切」
「まずは気持ちに寄り添う」

仕事では分かっているはずなのに、
自分の子どもを前にすると、
同じようにできない日がありました。

保育士仲間と話していても、

「仕事では優しくできるのに、家では余裕がなくなる」
「分かっているのに毎日イライラしてしまう」

そんな声を聞くことがあります。


子どもについて学んでいることと、
自分の子育てをいつも理想どおりにできることは別なのだと感じました。


自分の子どもだからこそ、感情が大きく動きました

私の子どもの一人は、性格や考え方が私自身によく似ています。

だからこそ、自分を見ているように感じ、
必要以上にイライラしてしまったことがありました。

怒鳴ってしまったこともあります。
泣くまで叱ってしまったこともあります。

そして過去には、
感情を抑えきれず、手が出てしまったこともありました。

今振り返っても、
子どもにとって安全な関わりではなく、繰り返してはいけないことだった
と受け止めています。

保育士として子どもの気持ちを大切にすることを伝えてきた私にとって、
その経験は大きな後悔として残っています。

子どもが眠ったあと、
「ごめんね」と思いながら涙を流したこともありました。

「保育士なのに」
「母親なのに」

そんな言葉で、自分自身を責め続けていました。

もし、子どもに強く当たりそうになる、手が出そうになる、
自分だけでは感情を止められないと感じる場合は、
その場を安全に離れたり、家族や周囲の人、自治体の相談窓口などに助けを求めることも大切です。


保育園ではできるのに、家ではできませんでした

保育園では、
子どもの気持ちが落ち着くまで待つことができます。

小さな変化に気づき、
「どうしたのかな」と考える余裕もあります。

でも、家庭では違いました。

「早くして!」
「何回言ったら分かるの!」

そんな言葉が口から出てしまう日もありました。

仕事で一日中子どもたちと向き合い、
帰宅すれば食事、洗濯、片づけ、子どものこと。

心にも体にも余裕がなくなっていました。

今振り返ると、
保育園では「保育士」として子どもと向き合い、
家庭では生活そのものを背負いながら「母親」として向き合っていた

という違いも大きかったと思います。

こうした違いも、私が感じてきた
保育士の子育ての悩みのひとつでした。


保護者に伝えていた言葉を、自分にはかけられませんでした

保育士として、保護者の方にはよくこんな言葉を伝えていました。

「無理しすぎないでくださいね」
「困ったときは周りを頼ってください」
「お母さん自身が休むことも大切ですよ」

でも、その言葉を自分自身にはなかなか向けられませんでした。

「もっと頑張らなきゃ」
「私がちゃんとしなきゃ」
「保育士なのに、どうしてできないんだろう」

そんな言葉ばかりを自分に向けていました。

今なら、
子育てで余裕をなくしていた自分にも、保護者の方へ伝えていた言葉が必要だった
と思います。


保育士の子育ての悩みから気づいた3つのこと

① 「知っている」と「できる」は違う

保育士として、子どもの発達や関わり方について学んできました。

それでも、
自分自身が疲れていたり、
時間に追われていたり、
強い感情が動いていたりすると、
知識どおりに行動できないことがあります。

この経験から、
子育てで悩んでいる保護者の方に対して、
以前よりも「分かっていてもできないことがある」という視点を
大切にするようになりました。

② 方法だけではなく、余裕のなさにも目を向ける

「もっとこうした方がいい」と方法だけを伝えるのではなく、

「今どれくらい疲れているのか」
「一人で抱え込みすぎていないか」
「その家庭で現実的にできる方法は何か」

そこまで一緒に考えることが大切だと感じています。

③ 一人で頑張りすぎない

家族、友人、地域の子育て支援、
保健センター、子育て相談窓口など、
頼れる場所を利用することも子育ての一部です。

「相談するほどではない」と感じていても、
誰かに話すことで気持ちを整理できることがあります。


子育てでイライラしたときに私が大切だと思うこと

① 完璧に怒らないことを目標にしすぎない

「もう絶対に怒らない」と決めても、
疲れや生活状況によって難しい日があります。

大切なのは、
感情が出てしまったあとに、
どう関係を戻すかだと私は感じています。

② 自分の疲れにも目を向ける

子どもの行動だけを変えようとしても、
自分自身が限界に近い状態では、
落ち着いて対応するのが難しくなります。

睡眠不足、仕事、家事、
時間に追われていることなど、
自分側の余裕も一度振り返ってみることが大切です。

③ 一人で何とかしようとしない

家族、友人、地域の子育て支援、
保健センター、子育て相談窓口など、
頼れる場所を利用することも子育ての一部です。

強いイライラが続く場合は、
一人で抱え込まないことも大切です。


保育士でも子育てに悩むことがあります

保育士として19年間、
たくさんの子どもたちの成長を見てきました。

子どもの気持ちを考えること、
成長を信じて待つこと、
言葉にできない気持ちを受け止めること。

仕事を通して、たくさん学んできました。

それでも自分の子育てでは、
「分かっているのにできない」と感じることが何度もありました。

保育士の子育ての悩みは、
知識不足だけが原因ではありません。

仕事、家事、疲れ、感情、
家族だからこその期待など、
さまざまなものが重なっていました。

子育ては、
知識や経験があれば迷わなくなるものではない
のだと思います。

保育士でも、母親でも、
一人の人間です。


よくある質問|保育士の子育ての悩み

Q. 保育士なのに子どもに怒ってしまうのはおかしいですか?

保育士は子どもの発達や関わり方について学んでいますが、
家庭では仕事とは違う感情や生活上の負担があります。

自分の子どもだからこそ期待が強くなったり、
疲れや時間のなさから余裕を失ったりすることもあります。

大切なのは、
怒ってしまったことをそのままにするのではなく、
必要に応じて謝ったり、
次はどう関わるかを考えたりすることだと思います。

Q. 保育士は子育てで悩まないと思われるのはなぜですか?

保育士は子どもへの対応について学んでいるため、
「自分の子育ても得意なのでは」と思われることがあります。

しかし家庭では、
家事・仕事・育児・睡眠不足など、
保育現場とは違う条件の中で子どもと向き合います。

環境が違うため、
保育士であっても子育てに悩むことはあります。

Q. 子育てでイライラしたとき、どうしたらいいですか?

まず、自分がどれくらい疲れているかを確認してみてください。

可能であれば子どもの安全を確保したうえで少し距離を取り、
気持ちを落ち着ける時間を作ることも一つです。

強いイライラが続く、
子どもに強く当たりそうになる、
自分だけでは難しいと感じる場合は、
家族や地域の相談窓口などへ相談してください。


子育てに悩んだときは、一人で抱え込まないでください

子育てをしていると、
「私だけがこんなに悩んでいるのかな」
と思ってしまうことがあります。

でも、子育ては一人だけで完璧にするものではありません。

家族や身近な人だけではなく、
自治体の子育て相談窓口や保健センターなど、
利用できる場所があります。

子育て支援に関する公的な情報は、

こども家庭庁

でも確認できます。

※ 子育ての負担が大きく、ご自身やお子さんの安全を保つことが難しいと感じる場合は、
一人で抱え込まず、身近な人や自治体・医療機関等へ早めに相談してください。


保育士経験と母親としての経験を、今のサポートに活かしています

現在は、
保育士19年の経験を活かして、
訪問型ベビーシッターや子育て相談、
子育てコーチングに取り組んでいます。

「少し休みたい」
「子どもとの関わり方に悩んでいる」
「誰かに話を聞いてほしい」

そんなときに、
安心して頼れる存在でありたいと思っています。

保育士としての経験だけではなく、
自分自身が子育てで悩み、失敗し、考え直してきた経験も、
今の私にとって大切な経験になっています。


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この記事を書いた人

保育士の子育ての悩みを発信するMamaStart代表 田中美穂

田中 美穂(MamaStart代表)

保育士歴19年・3児の母。

保育士として0歳児から就学前まで多くの子どもたちと保護者の方に関わり、
自身も仕事と育児の両立や子どもとの関わり方に悩んできました。

現在は訪問型ベビーシッター・子育て相談・子育てコーチングを通して、
子育て中のご家庭に寄り添う活動を行っています。


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まとめ|保育士の子育ての悩みから学んだこと

保育士として長く子どもに関わっていても、
自分の子育てでは思うようにできないことがありました。

知識があっても、
疲れたり、イライラしたり、
間違った関わりをしてしまうことがあります。

大切なのは、
それを「仕方ない」で終わらせることではなく、
振り返り、必要なら誰かに頼り、
子どもとの関係をもう一度作っていくことだと思っています。

保育士の子育ての悩みを経験したからこそ、
今は「分かっていてもできないことがある」という気持ちにも
寄り添えるようになったと感じています。

保育士としての経験と、
母親として悩んできた経験の両方が、
今子育てで悩んでいる方の安心につながれば嬉しいです。