子どもが嘘をつくのはなぜ?保育士19年が原因と対応方法を解説
子どもが嘘をつくのはなぜ?保育士19年が原因と対応方法を解説
子どもが嘘をつくと、「どうして嘘をつくの?」「このままで大丈夫?」と心配になりますよね。
でも、小さい頃の嘘は人をだますためではなく、成長の過程で見られることも多くあります。
保育士19年・3児の母の経験と、子育てコーチングで学んだ視点から、子どもの嘘の理由と関わり方をお伝えします。
この記事でわかること
- 子どもが嘘をつく理由
- 年齢によって変わる嘘の特徴
- やってはいけない対応
- 親ができる関わり方
私も「なんで嘘をつくの?」と悩んだ一人でした
「ママ、宿題やったよ。」
そう言われて部屋を見に行くと、ランドセルは開いたまま。
プリントも机の上に置かれたままでした。
「やってないじゃん。」
そう言うと、
「やろうと思ってた。」
「少し見たもん。」
と返ってきます。
小さい頃は、
「歯磨きしたよ。」
「片付けたよ。」
「もうお腹いっぱいだから食べられない。」
そんな”小さな嘘”もよくありました。
そのたびに私は、
「なんで嘘をつくんだろう。」
「正直に言えばいいのに。」
と思っていました。
ところが、子育てコーチングを学んだ時に、「子どもの嘘は年齢によって意味が違う」ということを知りました。
小さい子どもの嘘は、大人のように相手をだましたり傷つけたりするためのものではありません。
怒られたくない。
期待に応えたい。
本当はできなかったことを「できたこと」にしたい。
自分の願いを現実のように話してしまう。
そんな子どもらしい心の成長が背景にあることが多いのです。
保育士としても、
「食べたよ。」
「やってない。」
「ぼくじゃない。」
そんな言葉を何度も聞いてきました。
でも話を聞いていくと、本当に悪気がある子はほとんどいません。
「怒られると思った。」
「ママに悲しい顔をしてほしくなかった。」
「できたと思った。」
そんな理由を聞くたびに、「嘘」という結果ではなく、その子の気持ちを見ることの大切さを感じてきました。
だから今は、「嘘をついた子」ではなく、「どうしてそう言いたくなったのかな」と考えるようになりました。
子どもの嘘は成長の証でもあります
小さい子どもの嘘は、必ずしも悪いことだけではありません。
相手の反応を見ながら、「こう言ったら怒られなかった」「こう言ったら心配された」と学んでいくこともあります。
これは、人との関わりの中で相手の気持ちや反応を考える力が育ってきている証でもあります。
私は保育士として19年間、たくさんの子どもたちを見てきましたが、小さい頃によく嘘をついていた子が、その後も嘘ばかりつく子になったという印象はほとんどありません。
むしろ、安心して気持ちを話せる大人と出会えた子ほど、少しずつ正直な気持ちを言葉で伝えられるようになっていく姿を何度も見てきました。
やってはいけない対応
① 「嘘つき!」と決めつける
子どもが嘘をつくと、つい「嘘つき!」と言いたくなることがあります。
でも、小さい頃の嘘は人格の問題ではありません。
「嘘をつく子」と決めつけられることで、「どうせ私は嘘つきなんだ」と感じてしまう子もいます。
大切なのは、「嘘をついたこと」を叱るのではなく、「なぜそう言いたくなったのか」を知ろうとすることです。
② すぐに問い詰める
「本当はやってないよね?」
「なんで嘘ついたの?」
何度も問い詰められると、子どもはさらに苦しくなり、新しい嘘を重ねてしまうことがあります。
まずは落ち着いて話を聞き、「教えてくれてありがとう」と安心できる雰囲気を作ることが大切です。
③ 人前で叱る
兄弟や友達の前で「また嘘ついたの?」と言われると、子どもは恥ずかしさや悔しさから素直に話せなくなることがあります。
大切な話ほど、一対一で落ち着いて話をすることをおすすめします。
年齢によって嘘の意味は変わります
2〜3歳
この頃は、想像と現実の区別がまだ曖昧です。
「食べたよ。」
「やったよ。」
と言っても、本当にそう思っていることがあります。
悪気はなく、空想や願いが言葉になっていることも少なくありません。
4〜6歳
相手の反応を少しずつ理解できるようになります。
「怒られたくない。」
「褒められたい。」
そんな気持ちから嘘をつくことがあります。
この時期は、嘘を責めるよりも、「本当のことを話しても大丈夫」という安心感を育てることが大切です。
小学生
小学生になると、友達との関係やプライド、自分を守りたい気持ちから嘘をつくこともあります。
一方で、「言ったら怒られる」と感じている家庭では、正直に話すことが怖くなってしまう子もいます。
だからこそ、結果だけを見るのではなく、「どうしてその言葉を選んだの?」と背景を聞く姿勢が大切になります。
正直に話せる子になるために親ができること
① 嘘より気持ちを見る
「怒られると思ったんだね。」
「本当は困っていたんだね。」
気持ちを受け止めてもらえると、子どもは安心して本当のことを話せるようになります。
② 正直に話したことを認める
勇気を出して本当のことを話せた時は、
「話してくれてありがとう。」
その一言が、次も正直に話そうと思える大きな経験になります。
③ 親も失敗を認める姿を見せる
「ママも間違えちゃった。」
「ごめんね。」
そんな姿を見ることで、子どもも「間違えても正直に話していいんだ」と学んでいきます。
今なら当時の自分に伝えたいこと
もし、子育てに悩んでいた頃の私に声をかけられるなら、
「その嘘は、あなたを困らせるためじゃないよ。」
そう伝えたいです。
あの頃の私は、子どもが嘘をつくたびに、
「どうして正直に言えないの?」
「このまま嘘をつく子になったらどうしよう。」
と、とても不安になっていました。
でも今なら分かります。
子どもは、本当のことを言いたくないのではなく、「本当のことを言うのが怖かった」だけだったのです。
怒られるかもしれない。
がっかりされるかもしれない。
悲しい顔を見たくない。
そんな小さな心が、一生懸命考えて出した言葉が「嘘」だったことも少なくありません。
だからこそ、嘘を責めるより、「本当のことを話しても大丈夫だよ」と伝え続けることが、何より大切なのだと思います。
よくある質問(Q&A)
Q. 子どもが毎日のように嘘をつきます。大丈夫でしょうか?
小さい頃は珍しいことではありません。まずは「なぜ嘘をついたのか」という背景を考えてみましょう。年齢とともに正直に話せる力も少しずつ育っていきます。
Q. 嘘をついた時は叱った方がいいですか?
嘘だけを強く叱るよりも、「どうしてそう言ったの?」と理由を聞くことが大切です。安心して話せる環境があることで、本当のことを伝えやすくなります。
Q. 想像で話しているだけなのか、嘘なのか分かりません。
2〜3歳頃は想像と現実が混ざることがよくあります。発達の特徴でもあるため、すぐに「嘘」と決めつけないことが大切です。
Q. 正直に話せる子に育てるにはどうしたらいいですか?
「話してくれてありがとう」と伝えることです。正直に話した時に安心できる経験を積み重ねることで、少しずつ本当のことを話せるようになります。
最後に伝えたいこと
子どもが嘘をつくと、親はとても不安になります。
「育て方が悪かったのかな。」
「このまま嘘をつく子になってしまうのかな。」
そんなふうに、自分を責めてしまう保護者の方も少なくありません。
でも、小さい頃の嘘は、人を傷つけるためのものではなく、子どもなりに自分を守ろうとしたり、気持ちを表現しようとしたりする姿であることが多いのです。
保育士として19年間、たくさんの子どもたちを見てきましたが、安心して本当のことを話せる環境で育った子どもは、少しずつ自分の気持ちを言葉で伝えられるようになっていきました。
だからこそ、嘘をついたという結果だけを見るのではなく、その奥にある気持ちに目を向けてあげてください。
子どもは、安心できる人の前だからこそ、本当の気持ちを見せられるのです。
焦らなくて大丈夫。
親子で少しずつ、「正直に話しても大丈夫」と思える関係を育てていきましょう。
まとめ
- 小さい頃の嘘は、人をだますためではないことが多い
- 年齢によって嘘をつく理由は変わっていく
- 「嘘つき」と決めつけず、背景にある気持ちを見ることが大切
- 安心して話せる親子関係が、正直に話す力を育てる
- 嘘も子どもの成長の一つとして、焦らず見守っていこう
子どもの発達や子育て支援については、こども家庭庁でも情報が紹介されています。
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