イヤイヤ期で「買って!」と泣く時の対応|保育士19年が教える上手な切り替え方

イヤイヤ期にスーパーやお店で「買って!」と泣かれると、周りの目も気になり、親も本当に疲れてしまいます。保育士19年の経験と3児の母としての実体験から、理由や対応方法をお伝えします。

私も「買って!」が嫌で、子どもを連れてスーパーへ行きませんでした

最近、スーパーで床に寝転がって泣いている子どもを、あまり見かけなくなったような気がします。

核家族化や共働き世帯が増え、ネットスーパーや宅配サービスなど便利なものが増えたことで、子どもを連れて買い物へ行く機会自体が減っているのかもしれません。

実は私も、子どもが小さい頃は、できるだけ子どもを連れてスーパーへ行かないようにしていました。

理由は簡単です。
「お菓子買って!」
「これ欲しい!」
と駄々をこねられることが分かっていたからです。

特に三女は、以前の記事でもお話ししたように、イヤイヤ期がとても激しい子でした。

スーパーでも、公園でも、道路でも、その場でひっくり返って泣くことが珍しくありませんでした。
一度手に取ったお菓子やおもちゃは絶対に離さず、私が根気負けして買ってしまったことも一度や二度ではありません。

だから当時の私は、「どう対応したらいいんだろう」と考えるよりも、「最初から連れて行かない方が楽」と思っていました。

周りの目も気になりましたし、「また始まった…」と思われている気がして、それだけで買い物へ行くことが憂うつでした。

でも今振り返ると、それで良かったのだと思っています。

今の三女は、もうスーパーで泣いて寝転がることはありません。
お金のこと、順番を待つこと、我慢することを、成長とともに少しずつ覚えていきました。

当時は、「このままずっと続くんじゃないか」と思っていましたが、子どもはちゃんと成長します。

だから今、「買って!」と泣かれて悩んでいる保護者の方にも伝えたいのです。
今は大変でも、この時期がずっと続くわけではありません。

保育士としても、本当によく受けた相談でした

保育士として19年間働く中でも、
「スーパーへ行くたびに泣いて大変です」
「結局買ってしまいます」
「周りの目が気になって買わざるを得ません」
という相談を、本当によく受けてきました。

お店で泣き叫ばれると、周りの視線も気になりますよね。
「早く泣き止ませなきゃ」
「迷惑をかけてしまう」
そんな気持ちから、つい買ってしまった経験がある方も少なくないと思います。

私自身も同じでした。
だから、「買ってしまう親は甘い」とはまったく思いません。
その場では、それしか方法がないと感じることもあるからです。

でも保育士として、そして一人の母親として感じるのは、「買って!」と泣くことには、ちゃんと理由があるということです。

理由が分かると、お子さんへの見方も少し変わります。
まずは、なぜイヤイヤ期の子どもは「買って!」と泣くのか、その理由からお話しします。

イヤイヤ期に「買って!」と泣くのはなぜ?

イヤイヤ期の「買って!」は、わがままだからではありません。

2〜3歳頃は、「自分で決めたい」「欲しい」という気持ちが大きく育つ時期です。
でも、その気持ちをコントロールする力はまだ十分ではありません。

大人なら、
「今日は買わない日だから我慢しよう」
「また今度買ってもらおう」
と気持ちを切り替えられます。

でも、イヤイヤ期の子どもにはまだそれが難しいのです。

目の前にあるお菓子やおもちゃは、「欲しい!」と思った瞬間に、その気持ちで頭がいっぱいになります。

そして、「欲しいのに買ってもらえない」という悔しさや悲しさを、泣いたり、大きな声を出したり、床に寝転がったりして表現します。

つまり、「買って!」は親を困らせようとしているのではなく、自分の気持ちを一生懸命伝えている姿でもあるのです。

もちろん、そう分かっていても、スーパーで大泣きされると困ってしまいますよね。

だからこそ大切なのは、「泣かせないこと」ではなく、子どもの気持ちを受け止めながら、少しずつ「我慢する力」を育てていくことです。

イヤイヤ期で「買って!」と泣く時にやってはいけない対応

① 泣き止ませるために毎回買ってしまう

周りの目が気になったり、早く買い物を終わらせたかったりすると、つい買ってしまうことがあります。

私自身も何度も経験があります。
その場では泣き止んでくれるので、「今日は仕方ない」と思って買ってしまうこともありました。

でも、それを繰り返していると、「泣けば買ってもらえる」と子どもが学んでしまうことがあります。

もちろん、一度買ってしまったからといって失敗というわけではありません。
毎回そうならないように意識することが大切です。

② 「ダメ!」だけで終わらせる

「ダメ!」
「買わない!」
と伝えるだけでは、子どもはなぜ買えないのか理解できません。

まずは、
「欲しかったね。」
「これが気になったんだね。」
と気持ちを受け止めた上で、
「今日は買わない日なんだ。」
と落ち着いて伝える方が、少しずつ理解につながります。

③ 怒鳴ったり無理やり引っ張って帰る

大泣きされると、つい大きな声を出したくなることもあります。

でも、怒鳴られた記憶だけが残ってしまうと、「スーパー=嫌な場所」になってしまうこともあります。

イヤイヤ期は反抗しているのではなく、自分でもどうしたらいいか分からない気持ちを表現している時期です。

だからこそ、親も完璧を目指さず、できる範囲で落ち着いて関わることが大切だと私は感じています。

イヤイヤ期で「買って!」と泣く時のおすすめの対応方法

① 買い物へ行く前に約束をする

スーパーへ入る前に、
「今日は夕飯のお買い物だけだよ。」
「今日はお菓子は買わない日だよ。」
と短く伝えておくことがおすすめです。

イヤイヤ期の子どもは、急に「ダメ」と言われるよりも、あらかじめ伝えてもらう方が気持ちの準備がしやすくなります。

② 「欲しかったね」と気持ちを受け止める

「ダメ!」とすぐに否定するのではなく、
「そのお菓子、おいしそうだったね。」
「欲しかったね。」
と、まずは気持ちを受け止めてあげましょう。

気持ちを受け止めてもらえると、子どもは「分かってもらえた」という安心感を得られることがあります。

③ 選べる場面を作る

毎回買うことはできなくても、小さな選択肢を作ることはできます。

  • 「今日はバナナとりんご、どっちにする?」
  • 「カゴに入れるのをお願いしてもいい?」
  • 「牛乳を持ってくれる?」

「買えない」ではなく、「自分で選べた」「お手伝いできた」という経験は、子どもの満足感にもつながります。

④ 泣いてしまっても焦らない

どんなに工夫をしても、泣いてしまう日はあります。

そんな時は、「今日は泣いてしまったね。」くらいに考えて大丈夫です。

子どもは一度で我慢を覚えるわけではありません。
少しずつ経験を重ねながら、「今日は買わない日もある」ということを学んでいきます。

私自身も、毎回うまく対応できたわけではありません。
それでも子どもは成長し、今ではスーパーで「買って!」と床に寝転がることはありません。

焦らず、その子の成長を信じて見守ることが、一番の近道だと感じています。

年齢別の対応

1〜2歳

1〜2歳頃は、まだ言葉で自分の気持ちをうまく伝えることが難しい時期です。

「欲しい」「持ちたい」「離したくない」という気持ちが強くなると、泣いたり、床に座り込んだりして表現することがあります。

この時期は、長く説明するよりも、
「欲しかったね。」
「今日は買わないよ。」
と短く伝える方が分かりやすいです。

2〜3歳

2〜3歳頃は、「自分で決めたい」という気持ちが強くなる時期です。

お菓子やおもちゃを見つけると、「これがいい!」という思いが強くなり、買ってもらえないことに大きく反応することがあります。

この時期は、買う・買わないだけでなく、
「今日は買わない日だよ。」
「代わりにバナナを選んでくれる?」
など、見通しや選択肢を作ると切り替えやすくなることがあります。

3〜4歳

3〜4歳頃になると、少しずつ約束や順番を理解できるようになってきます。

「今日は買わない日」
「お誕生日の時に考えようね」
「おうちに帰ってから欲しいものリストに書こう」
など、先の見通しを伝えることで、少しずつ我慢する力が育っていきます。

もちろん、すぐにできるようになるわけではありません。
経験を重ねながら、少しずつ気持ちの切り替えができるようになっていきます。

今なら当時の自分に伝えたいこと

もし、子育て真っ最中だった頃の私に声をかけられるなら、

「避けてもいいよ。無理に頑張らなくて大丈夫だよ。」

そう伝えたいです。

当時の私は、スーパーで泣かれることが本当にしんどくて、できるだけ子どもを連れて行かないようにしていました。

それは逃げだったのかもしれません。
でも、今振り返ると、親子で大きく崩れないための工夫でもあったのだと思います。

毎回向き合わなくてもいい。
今日はネットスーパーに頼る。
今日は一人で行ける時間に行く。
今日は短時間で済ませる。

そんな選択も、立派な子育ての工夫です。

子どもは必ず成長します。
そして、親も少しずつ対応の仕方を覚えていきます。

数年後には、「あの頃は毎回スーパーで大変だったね」と笑って話せる日がきっと来ます。

最後に伝えたいこと

「買って!」と泣かれると、親は本当に疲れます。

周りの目も気になるし、予定通りに買い物が進まないし、ついイライラしてしまうこともあります。

でも、「買って!」と泣く姿は、子どもが自分の気持ちを一生懸命伝えている姿でもあります。

その気持ちを全部叶える必要はありません。
ただ、「欲しかったんだね」と受け止めながら、少しずつ我慢する力や切り替える力を育てていけば大丈夫です。

今日うまくいかなくても、また次があります。
親子で少しずつ練習していけば十分です。

まとめ

イヤイヤ期の「買って!」は、わがままではなく、成長の過程でよく見られる姿です。

大切なのは、毎回買うことでも、無理やり我慢させることでもありません。

  • 買い物前に約束をする
  • 「欲しかったね」と気持ちを受け止める
  • 選べる場面を作る
  • 泣いてしまっても焦りすぎない

こうした関わりを少しずつ積み重ねることで、子どもは我慢する力や気持ちを切り替える力を育てていきます。

今は大変でも、この時期はずっと続くものではありません。
親子で無理なく乗り越えていけたら十分です。


関連記事