3歳の子どもが噛むと、
「もう言葉で話せる年齢なのに、どうして?」と心配になりますよね。
保育園で友達を噛んだと聞けば、相手の子のことも気になると思います。

3歳は言葉が増える一方で、強い気持ちをその場で伝えることは
まだ難しい場合があります。
ただし、理由があるからといって、噛む行動をそのままにしてよいわけではありません。

この記事では、保育士として19年間子どもたちに関わってきた経験から、
3歳が噛む背景と家庭での対応を紹介します。
発達が心配なときの相談先についてもお伝えします。

3歳が噛む背景には、いくつかの可能性があります

3歳頃は、友達と遊ぶ機会が増えます。
その分、おもちゃの貸し借りや順番を待つ場面も増えていきます。

普段は気持ちを話せる子でも、悔しさや怒りが強いと、
言葉より先に体が動くことがあります。
また、眠さや疲れが重なっている場合もあります。

噛む前の出来事を見てみる

たとえば、使っていたおもちゃを取られたのかもしれません。
「やめて」と言えず、困っていた可能性もあります。
逆に、理由がすぐには分からないこともあります。

まずは「いつ、どこで、何が起きたか」を確認しましょう。
その子を「噛む子」と決めつけず、次の対応を考える手がかりにします。

保育園で経験した、友達同士の噛みつき

私が担当したクラスでも、友達同士がおもちゃをめぐって
気持ちをぶつけ、噛みつきにつながったことがあります。
まずは子どもたちを離し、噛まれた子のけがを確認しました。

その後、園内で状況を共有しました。
子どもたちが落ち着いてから、それぞれの話を聞きました。
噛んだ行動は止める必要があります。
同時に、その前に何があったかも確かめる必要があると感じた出来事です。

園で起きた場合は、家庭だけで理由を推測しなくて大丈夫です。
先生と状況を共有し、園と家庭でできることを一緒に考えていきましょう。

3歳が噛むとき、家庭でできる対応

① まず噛む行動を止め、安全を確認する

家庭で誰かを噛んだときは、まず子どもたちを離します。
噛まれた人の状態を確認してください。
けがが心配な場合は、医療機関に相談しましょう。

② 「噛むと痛いよ」と短く伝える

安全を確保したら、「噛むと痛いよ。噛まないよ」と短く伝えます。
長く問い詰めるより、まずはしてはいけない行動を明確にします。

③ 気持ちを確かめ、別の伝え方を示す

少し落ち着いてから、何があったのか聞いてみましょう。
すぐに話せないときは、見ていた状況から言葉を添えます。

  • 「まだ使いたかったのかな」
  • 「嫌だったんだね」
  • 「悔しかったね」

気持ちを決めつけず、子どもの反応も見ながら話してください。
そして「次は『やめて』と言おうね」
「困ったら先生を呼んでね」と、別の方法を伝えます。

④ 言葉で伝えられたときに気づく

「嫌だって言えたね」「教えてくれてありがとう」と、
実際にできたことを伝えます。
すぐに噛みつきがなくなるとは限りません。
それでも、噛む以外の伝え方を少しずつ増やしていけます。

3歳で噛むと、発達障害なのでしょうか?

噛みつきという一つの行動だけで、発達障害かどうかは判断できません。
噛む場面や理由には個人差があります。

一方で、言葉でのやり取りや普段の生活についても
気になることがあれば、相談してよいと思います。
ここで診断しようとせず、園での様子も聞いてみましょう。

相談は、発達障害だと決めるためだけのものではありません。
お子さんに合う関わり方や、必要な支援を考える機会にもなります。

噛みつきについて相談を考える目安

年齢や回数だけで相談の要否は決まりません。
たとえば、次のようなときは一人で抱えず相談してください。

  • 強く噛むことが続き、けがにつながっている
  • 自分自身を繰り返し噛み、傷ができている
  • 園と家庭の両方で対応に困っている
  • 言葉やコミュニケーションなど、ほかにも心配がある
  • 保護者がつらく、対応を一人で続けるのが難しい

まずは園の先生や、かかりつけの小児科に話せます。
自治体の子育て相談窓口も相談先です。


こども家庭庁「こども家庭センター」

では、自治体による子育て家庭への相談支援について案内しています。

よくある質問|3歳の噛みつき

Q. 3歳でも友達を噛むことはありますか?

あります。ただし、噛む理由は一人ひとり違います。
園で何が起きたかを聞き、子どもに合う対応を考えましょう。

Q. 家では噛まないのに、保育園で噛みます。なぜですか?

園では友達とおもちゃを使い、順番を待つ場面があります。
家庭とは違う状況で噛みつきが見られる場合もあります。
どんな場面で起きたか、先生に確認してみてください。

Q. 保育園から何度も「噛みました」と言われたら?

「いつ、何をしていたときに起きたか」を園と共有しましょう。
家庭で気になる変化があれば、それも伝えてください。
保護者だけで対応を背負う必要はありません。

まとめ|3歳が噛むときは、安全を守り背景を確かめる

  • まず噛む行動を止め、けがの有無を確認する
  • 「噛むと痛いよ」と短く伝える
  • 落ち着いてから、噛む前の出来事を確かめる
  • 「やめて」「手伝って」など、別の伝え方を教える
  • 噛みつきだけで発達障害かどうかを判断しない

相手を傷つける行動には、はっきり対応することが必要です。
そのうえで、お子さんが何に困っていたのかも見ていきましょう。
心配が続くときは、園や相談先と一緒に考えてください。

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この記事を書いた人

田中美穂|保育士歴19年

保育士として19年間、0歳から就学前までの子どもたちと
保護者に関わってきました。
現在はベビーシッターとしても活動しています。


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