今日も何もできなかった…と思ったママへ|保育士から伝えたいこと
今日も何もできなかった…と思ったママへ
―保育士からのメッセージ―
夜、子どもを寝かせたあと。
静かになった部屋を見回して、ふと
「今日も何もできなかったな」
と思ってしまうことはありませんか。
洗濯は途中のまま。片付けも終わっていない。
やろうと思っていたことは、ほとんど手をつけられなかった。
一日中動いていたはずなのに、なぜか「何もできなかった日」のように感じてしまう。
でも、それは本当に“何もしていなかった日”なのでしょうか。
保育士として19年間たくさんの親子を見てきた中で感じるのは、
そう思ってしまうママほど、見えないところでたくさん頑張っているということです。
「今日も何もできなかったな」と思う夜に
子育て中は、思い通りに進まないことの連続です。
朝から子どものペースに合わせて動き、やっとひと息つけると思ったら、また呼ばれる。
そんな一日が終わるころには、心も体もくたくたになっています。
それなのに、目に見える家事や予定だけを基準にすると、
「今日の私は何も終えられなかった」
と感じやすくなります。
特にワンオペで頑張っているママほど、この気持ちは強くなりやすいです。
でも、子どもと過ごす一日は、予定通りに進まないのが当たり前です。
その中で何度も立て直し、子どもの気持ちに寄り添いながら一日を回しているだけでも、
本当はとても大きなことをしています。
なぜ「何もできなかった」と感じてしまうのか
保育士として、たくさんのママとお話ししてきましたが、
この言葉を口にする方は本当に多いです。
よく話を聞いてみると、その一日はだいたいこんな流れです。
- 子どもの機嫌を気にしながら一日を回して
- 何度も呼ばれて中断されて
- 思うように進まないことに、少しずつ疲れていく
それでも休む間もなく、
ずっと「誰かのため」に動いている。
実はこれ、
「何もしていない」のではなく、
目に見えにくいことを、たくさんしている日なんです。
子どもの気持ちを受け止めること、泣いたときにそばにいること、機嫌を見ながら一日を回すこと。
それらは全部、立派に“やっていたこと”です。
子育ては「成果が見えにくい役割」
子育ては、
- 終わりがはっきりしない
- 達成感が数字で見えない
- 「ありがとう」が返ってこないことも多い
とても特殊な役割です。
だから、
- 家事が進まなかった
- 予定通りにいかなかった
そんな日ほど、
「今日の私はダメだった」と感じやすくなります。
でも、
子どもが安心して過ごせた一日
大きなトラブルなく終わった一日
それだけで、本当は十分なんです。
保育の現場でも、子どもが落ち着いて過ごせた日は、それだけでとても大きな意味がありました。
目立つ成果がなくても、安心して過ごせた時間にはちゃんと価値があります。
保育の現場で、よく見るママの姿
保育士として現場に立っていると、
お迎えに来たママたちが、よくこんな表情をしています。
- 少し申し訳なさそうな顔
- 「バタバタで…」と謝る姿
でも子どもたちはというと、
ニコニコしながらママの元へ走っていくことがとても多いです。
その姿を見るたびに思います。
子どもは、ママが「何をできたか」ではなく、
「そばにいてくれたか」をちゃんと感じ取っている
ママが思っている以上に、子どもは安心を受け取っています。
完璧にできたかどうかより、「一緒にいてくれた」「見てくれていた」という感覚の方が、
子どもにとってはずっと大きいのです。
「できなかったこと」より「やっていたこと」
もし今日、
「何もできなかった」と思ったら、
こんなふうに視点を変えてみてください。
- 今日、何回「大丈夫だよ」と声をかけただろう
- 何回、子どもの話を途中で止めずに聞いただろう
- 何回、気持ちを飲み込んだだろう
それはすべて、
ちゃんと「やっていたこと」です。
子育てコーチングでも、「足りなかったこと」より「すでにできていること」に目を向けることを大切にします。
見方を少し変えるだけで、自分への厳しさがやわらぎ、
次の日の気持ちも少しラクになります。
何もしていなかったのではなく、
見えにくい役割をたくさん担っていた。
そう思えたら、その日の見え方が少し変わってきます。
ママも、感情を持つ一人の人
子育てをしていると、
「親なんだから我慢しなきゃ」
「もっとできるはず」
と思ってしまうことがあります。
でも、疲れる日も、余裕がない日もあって当然です。
ママだって感情を持つ一人の人です。
いつも笑顔で、いつも丁寧に、いつも穏やかに…は難しくて当たり前です。
うまく回らなかった一日があっても、
それであなたの価値が下がることはありません。
大切なのは、自分を責めすぎず、「今日は大変だったんだな」と気づいてあげることです。
今日を「ダメな日」にしないために
最後に、ひとつだけ。
今日を振り返るとき、
「できなかったこと」ではなく、
・無事に一日終えたこと
・子どもと一緒に過ごしたこと
この事実だけを、
そっと認めてあげてください。
それだけで、
今日は十分、意味のある一日です。
何かを終えた日だけが良い日なのではなく、
大きなトラブルなく過ごせた日にも、ちゃんと価値があります。
忙しい毎日の中では、その小さな価値を見落としやすいものです。
だからこそ、夜の終わりに自分で自分へ
「今日もよくやった」
と声をかけてあげてほしいと思います。
おわりに
子育ては、
頑張りが見えにくいからこそ、
自分で自分を責めやすいものです。
もしまた、
「今日も何もできなかった」と思う夜がきたら、
このことを思い出してください。
あなたは、今日もちゃんとやっていました。
できなかったことが目につく日ほど、
実はたくさんの見えない頑張りがあります。
子どもに寄り添い、一日を回し、無事に終えたこと自体が大切なことです。
今日を「ダメな日」にしなくて大丈夫です。
あなたが今日も子どもと向き合っていたこと、それだけで十分意味のある一日です。
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特に、2歳前後のお子さんがいる時期は、
イヤイヤが重なり、
「何もできなかった」と感じやすくなることも多いです。
