頑張りすぎない育児をしたい。
そう思っていても、「ちゃんと育てなきゃ」「私がやらなきゃ」と焦ってしまう日はありませんか。

ごはんを作って、片づけをして、子どもの予定を確認して。
毎日やることは次から次へと出てきます。
一つひとつは小さなことでも、重なると心にも余裕がなくなっていきます。

私は保育士として19年間、たくさんの子どもたちや保護者の方と関わってきました。
そして私自身も、3人の子どもを育てています。
保育の仕事をしていても、我が子のことになると余裕をなくすことはあります。
この記事では、そんな私が頑張りすぎない育児のために大切にしていることを、実際の経験も交えながらお伝えします。

頑張りすぎない育児で大切にしたい、たった一つのこと

私が一番大切にしたいと思っているのは、
「ちゃんとしなきゃ」を一人で抱え込まないことです。

子育てには、目に見える仕事だけでもたくさんあります。
食事の準備、洗濯、送迎、片づけ。
さらに、学校や園の予定を確認したり、持ち物を準備したり、子どもの体調を気にしたりすることもあります。

「明日は何が必要だったかな」
「そろそろこの予定を入れないと」
と、頭の中ではいつも何かを考えていることもあります。

一つひとつは小さく見えても、それが毎日続けば疲れるのは自然なことです。
うまくできない日があったときに、さらに自分を責めるのではなく、
「誰かと分けられることはないかな」と考えてみることも大切だと思っています。

保育士の私も、家では余裕がなくなります

保育園では、子どもが泣いているときに「どうしたのかな」と理由を考えます。
気持ちを聞いたり、落ち着くまで待ったり、次にどうしたらよいか一緒に考えたりしてきました。

ところが、家ではそうはいかない日があります。

朝の時間が迫っている。
家事が終わっていない。
自分も疲れている。
そんなとき、我が子に「早くして!」と言ってしまったことは何度もあります。

保育士だから、いつでも穏やかに子育てができるわけではありません。
むしろ3人の子育てをする中で、
知識があることと、余裕を持って実践できることは別なんだと感じるようになりました。

強く言ってしまった日は、言い方だけではなく負担も振り返る

以前は、強く言ってしまったあとに「また怒ってしまった」と反省することがありました。
でも今は、それだけで終わらせないようにしています。

「今日は何が大変だったかな」
「予定を詰め込みすぎていなかったかな」
「私自身が疲れていなかったかな」
と、その日の状況も一緒に振り返ります。

そして落ち着いてから、「さっきは大きな声になっちゃったね」と子どもと話し直します。
一度うまくいかなかったからといって、その日の親子関係すべてが決まるわけではありません。

叱る前の関わり方については、

子どもを叱る前に試してほしいこと

でも詳しく紹介しています。

保育士19年で感じてきた「頑張っている親ほど気づきにくいこと」

保育士として保護者の方と話してきて感じるのは、
一生懸命な方ほど「まだ足りない」と思ってしまうことがある、ということです。

子どもの食事を気にする。
生活リズムを整えようとする。
園や学校のことを考える。
子どもの話をきちんと聞こうとする。

すでにたくさん考えて動いているのに、
「もっとちゃんとしなければ」と自分に課題を増やしてしまうことがあります。

そんなとき、私は「何を増やすか」よりも、
「何なら今日はやらなくても大丈夫か」を考えてみてもいいと思っています。

子育ては一日で終わるものではありません。
毎日続いていくからこそ、完璧にこなすことより、
親も子どもも無理をしすぎずに続けられる形を探していくことが大切だと感じています。

頑張りすぎない育児のために、小さなことから頼ってみる

「助けて」と言うのは、意外と難しいものです。
そんなときは、大きなお願いをするのではなく、
今いちばん負担になっていることを一つだけ頼むところから始めてみてください。

たとえば、こんな伝え方があります。

  • 「今日はお風呂の準備をお願いできる?」
  • 「30分だけ子どもを見ていてくれる?」
  • 「今日は夕食を買って済ませたい」
  • 「朝のゴミ出しだけお願いしたい」

「全部手伝って」ではなく、一つだけ具体的に伝えると、
頼む側も頼まれる側も動きやすくなることがあります。

家族に頼れないときの相談先

もちろん、家族に頼るのが難しい家庭もあります。
その場合は、家族だけで解決しようとしなくても大丈夫です。

園の先生に最近の困りごとを話したり、
自治体の子育て支援について尋ねたりする方法もあります。
地域によっては、一時保育やファミリー・サポート・センターなどを利用できる場合もあります。

悩みをきれいにまとめてから相談する必要はありません。
「最近、余裕がなくてつらいです」
と伝えるところからでもいいと思います。

頑張りすぎないために「全部やらない日」があってもいい

子育てをしていると、家事も育児も毎日同じようにこなさなければいけない気持ちになることがあります。
でも、疲れている日は優先順位を変えてもいいと思います。

たとえば、

  • 夕食を作らず、お惣菜やテイクアウトにする
  • 洗濯物をたたむのを明日にする
  • 部屋が少しくらい散らかっていても、そのままにする
  • 子どもと一緒に早めに寝る

私自身も、「今日はここまで」と決めることがあります。
家事を全部終わらせることより、余裕を少し残して子どもと過ごせるほうがいい日もあるからです。

毎日完璧にできる方法を探すのではなく、
大変な日に少しラクになる方法をいくつか持っておく。
それも、長く続く子育てには必要なことだと感じています。

つらい日が続くときは、一人で我慢しない

休んでも疲れが取れない。
子育てのことを考えると涙が出る。
何をしていてもしんどい。
そんな状態が続いているときは、一人で我慢し続けないでください。

身近な人に話すほか、地域の相談窓口を利用する方法もあります。
体調にも気になる変化がある場合は、医療機関への相談も考えてみてください。

頑張りすぎない育児には、
子どものことだけではなく親自身のつらさを見過ごさないことも含まれると私は考えています。

親子の悩みを相談できる窓口

こども家庭庁の

「親子のための相談LINE」

は、保護者も利用できます。
受付時間などは地域によって異なるため、利用するときは公式ページで最新情報を確認してください。

子育てのしんどさをもう少し整理したいときは、

子育てがしんどいと感じる理由

も参考にしてみてください。

まとめ|頑張りすぎない育児は、一人で背負わないことから

私が保育士として働き、3人の子どもを育てる中で大切にしているのは、
「ちゃんとしなきゃ」を一人で抱え込まないことです。

できなかったことを数えるより、
「今日は何を減らしたら少しラクになるかな」と考えてみる。
それだけでも、気持ちが少し変わることがあります。

今日は家事を一つ減らす。
家族に一つ頼んでみる。
疲れていたら、子どもと一緒に早く寝る。
まずは、できそうなことを一つ選んでみてください。

「早くして!」と言いたくなる朝の具体的な声かけについては、

「早くして!」をやめたいママへ

にまとめています。

この記事を書いた人

田中美穂|保育士歴19年

保育士として19年間、子どもたちと保護者に関わってきました。
現在は3児の母としての経験も交えながら、子育てに悩む保護者の方に向けて、
毎日の育児が少しラクになる考え方や関わり方を発信しています。

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